こつつみ

コツコツ積み上げる

「Team Geek」を読んだ

本の基本情報

本の基本情報について紹介する。

  • 著者名:Brian W. Fitzpatrick, Ben Collins-Sussman
  • 翻訳者: 及川 卓也 (解説), 角 征典 (翻訳)
  • 書籍名:Team GeekGoogleギークたちはいかにしてチームを作るのか
  • 出版社:オライリージャパン
  • 発売日:2013/7/20
  • 頁 数:228ページ

https://www.amazon.co.jp/Team-Geek-%E2%80%95Google%E3%81%AE%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%8B%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%A6%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%92%E4%BD%9C%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B-Brian-Fitzpatrick/dp/4873116309

書評

絵も多く文章も堅苦しくなく読みやすかった。共感する部分が多くタメになった。 この書評では自分が心に残ったことを書いていく。

隠したらダメになる

完成してないものを見られたら、何か言われるんじゃないかと本当に不安だ。細かいところまで見られて、馬鹿だと思われないだろうか

この気持ちは誰しもが抱く感情だと思う。自分もこのブログなど誰でも見れる状態にはあるが、Twitterでわざわざ発信はしていない。なぜなら、変な文章を書いていて恥ずかしいからだ。

この本では、これが間違いであることを説明している。いつも1人でやっていると、失敗のリスクは高くなる。そして、成長の可能性が低くなると言っている。 1人でやっていると、自分が正しいことに取り組んでいるのか、それがうまくできているのか、すでに完成していないかを確認する必要がある。早い段階で失敗する可能性は高い。しかし、その段階でフィードバックを求めれば、それだけリスクは下がる。検証を重視した「早い段階で、高速に、何度も失敗せよ」の精神を忘れないようにするべき。

失敗を恐れずアウトプットすることが大事。1人で仕事をする方がリスクが高い。間違ったことをして、時間を無駄にすることを不安に思うべきだ。

ソフトウェア開発はチームスポーツ

隠れ家に1人でいたら、才能が開花することもない。秘密の発明をこっそり準備していたら、世界を帰ることもできないし、数百万人のユーザーを喜ばせることもできない。誰かと一緒に仕事をしなければいけないんだ。ビジョンを共有しよう。仕事を分担しよう。他人から学ぼう。そして、素晴らしいチームを作るんだ。

これはアフリカのことわざである「早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。」を表していると思う。 素晴らしいチームを作れば、1人でやるより大きいことを成し遂げられる可能性が高まる。

HRT

あらゆる人間関係の衝突は、謙虚・尊敬・信頼の欠如によるものだ。

  • 謙虚(Humility)
    • 世界の中心は君ではない。君は全知全能ではないし、絶対に正しいわけでもない。常に自分を改善していこう。
  • 尊敬(Respect)
    • 一緒に働く人のことを心から思いやろう。相手を1人の人間として扱い、その能力や功績を高く評価しよう。
  • 信頼(Trust)
    • 自分以外の人は有能であり、正しいことをすると信じよう。そうすれば、仕事を任せることができる。

QiitaのガイドラインにもHRTについて書かれているので、この本でも一番有名な部分であり、著者も「この原則は本当に重要なので、本書はこれを中心に構成している。」と言っている。

Qiitaに面白い記事があったので、共有 qiita.com

人は植物

エンジニアも植物みたいなものだ。日光を必要とする人もいれば、水を必要としている人もいる。リーダーとしての仕事は、どのエンジニアが何を必要としているかを把握して、それを与えることだ。

自分はまだリーダーのポジションにはいないが、リーダーでなくてもこれはできると思う。難しいことなので、リーダーになる前から意識していきたい。

安全なポジションまで昇進する

昇進すれば、自分の運命をコントロールできるようになる。いい心地のいいポジションの時に少し頑張る。昇進プロセスを調べる。

別の章では以下のような記述もあった。

君のやっていることだけでなく、君が「うまく」やっていることを上司やチームの外部にいる人たちに知らせる必要がある。

仕事をうまくやれば昇進できるとは限らない。言わずもがなだが、昇進したいなら色々と手を打つ必要がありそうだ。

さいごに

本書が読者に伝えたいのはソフトウェア開発に限った話ではなく、人間関係が発生する全てに適用できる。 今回取り上げたのはほんの一部なので、少しでも興味が沸いたら手に取って読んでみることをオススメする。