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『「Why型」思考が仕事を変える』を読んだ

本の基本情報

本の基本情報について紹介する。

  • 著者名:細谷 功
  • 書籍名:「Why型」思考が仕事を変える ── 鋭いアウトプットを出せる人の「頭の使い方」
  • 出版社:PHP研究所
  • 発売日:2010/8/19
  • 頁 数:228ページ

『「Why型」思考が仕事を変える』とはどんな本?

著者である細谷功さんの本「具体と抽象」を読んだことがあったので、別の本を手に取ってみた。それがこの本だ。

「前例主義」「マニュアル人間」「ダラダラした会議」…仕事にはびこる思考停止のワナを「Why型思考」と「What型思考」を元に解説している本だ。

この本はこのWhy型思考の身に付け方およびビジネスでの活用法を説く。 自分は完全に「What型」思考で思い当たる節が多く、何も考えられていなかったんだなと痛感した。

Why型思考を身につけたいと思うなら是非読んでみて欲しい。

本の目次

以下は本書の目次です。

  • 第1章 イントロダクション ─ あなたは「そのままくん」か「なぜなぜくん」か?
  • 第2章 職場にはびこる「WhyなきWhat病」
  • 第3章  Why型思考とは何か?
  • 第4章 WhatとWhyを切り分ければ「世界が変わって見える」
  • 第5章 Why型思考のビジネスへの応用例
  • 第6章 「そのままくん」の原点はWhat型教育にあり
  • 第7章 Why型思考を鍛えるために
  • 第8章 Why型思考の「使用上の注意」

この本のおすすめポイント

適当に自分が感じた部分のみピックアップしていく。

WhyなきWhat病

What型思考は、今ある規則やルールは律儀にそれを遵守することを常に優先で考える つまり、「マニュアル人間」である。

いやーーーこれは自分です。でも、悪いことだとは全然思ってません。 むしろ良いことだと思います。

ただ、なぜそれをやるのか考える必要があるということですね。 これはわかったつもりになってやってないことが多い。

他にも、色々なWhyなきWhat病の例が出てきます。 例えば、 * 聞かれた質問に対して、「何々に書いていました」と回答する * 前例に固執してしまうこと。実績はあるのか?やそれ前にやったことあるのか?など * 成功体験をそのまま使おうとする。なぜ成功したのかは考えない。 * 顧客を忘れて技術力に走ってしまう「作り手視点」のみの商品 * メッセージなきドキュメント

かなり自分に当てはまっており耳が痛い。自分はWhat思考で固まってしまったことに気づいた。

単なる「コピー&ペースト」だけして「そのまま使って」いたのでは、そのこと自体に価値がないことに加えて、とんでもない誤解をしたり情報の誤用をしたりすることになるかもしれない。

今までの定型業務でも「なぜこれをやるのか?」を追求していくなど、本来の目的にしたがってそれを加工していく思考力が大事だ。 (大企業はWhat型が蔓延しているので、こういったことは煙たがられるので周りの人との関係も注意する必要がある)

Why型思考とは何か

「今あるもの」や「目に見えるもの」から発想するのではなく、そもそもどういう理由で何をやらねければならないのかという、目に見えない将来を見越した本質の議論が求められている。

目に見えないもの(正解はないもの)を考えることがWhy型思考

「なぜ?」を問うことで表面だけ見えているものの裏の世界を見ることができる。 しかし、一回だけの「なぜ?」はWhat型思考と同じである。深く掘ることで裏の世界が見えるようになる。

自分は「なぜ?」をしたときは一度で止まっていたので、本質をみれていなかった。 本質を見極めるためにも、習慣として「なぜ?」を考えるようにすることが大切だと感じた。

WhyとWhatを切り分ける

Whyと Whatを切り分けることでどのような考えになるかを具体例を元に書いてある。

Whatの部分が一人歩きして、それを守ることが目的になっている

上記のように「一人歩き」の話の中であった食事マナーの例から、ルールだからやっているというものは数多くあり印象に残った。

これはWhatだな、これはWhayだなと切り分けができるようになると物事を考えるときに役立ちそうだ。

Why型思考のビジネスへの応用

Whyという「ものの考え方」や「実際に起きていることの原因や背景」に目を向けている上司とWhatという実際に現場で起こっている事象そのものに目を向けている部下とでは会話がかみ合わなくなるのは当然のことでしょう。

上司がWhy型思考で、部下がWhat型思考だとギャップが生まれる。逆も然り。(かなりの場面で起こっている)

上司から、クライアントから頼まれたら、なぜそれが必要なのか一歩進んで考える、確認する、聞くことで成果物の品質や部下のせいちょうスピードが変わっていくだろう。

「そのまま君」の原点はWhat型教育にあり

What型 - 「育てられる」(他動詞) Why型 - 「育つ」(自動詞)

What型教育。つまり、学校教育のような教えてもらうことは、時間に比例して成長していく。 しかし、爆発的に型破りな成長をする可能性も少なくなる。

Why型教育とは、師弟関係のように教えずに見て学べ!のようなもの。 教えてもらえず雑用が多いので「自ら技を盗む」ことを考えるので、爆発成長をすることがある。 (うまくいかない場合ももちろんあり)

「What型教育は一方向でもよいが、Why型教育は双方向でなければならない」ということもあるでしょう。What型教育では最悪教える側が一方的にしゃべりまくれば一定の目的は達せられたことになりますから、そこでたとえ質問がなくても問題はないわけですが、Why型教育というのは双方向ですから、質問がないという状態が放置されることはないはずです。Why型/What型の観点から見ると、これら二つの要因が日本人が質問下手になっていることに大きな影響を及ぼしていると結論づけられるでしょう

自分も会議では全然会話に参加できず、時間を無作為に過ごしていることが多い。なぜを問うような質問をすることで自分の理解を深めたい。(無闇矢鱈になぜ?と問うのも問題な気がするが...適度にしていく)

Why型思考を鍛えるために

Why型の勉強は純粋に自発的なものでなければならないというのが肝に銘じておくべき特徴です。「いやいや勉強する」というのはWhat型にはあってもWhy型にはありえないのです。

反復練習をして同じような問題を何問も解いてパターンを暗記することにあまり意味はありません(それはWhat型のトレーニングになってしまうからです)。多数の問題を解くとすれば、それはなるべく違う解き方で解くような「バリエーション」を追求することが重要です。

問題を解きまくってパターンを暗記する、身に覚えがありすぎる... 自分は競技プログラミングをしていたのですが、いつもパターンだけ覚えて実際にどういったアルゴリズムなのか、なぜこのアルゴリズムを使うと良いのか考えられていなかったなーと痛感している。 実際に結果にも現れていて、あまり伸び代がなかったように思う。(AtCoder 緑)

ただし、反復練習をして体に染み込ませることも大事なので、そこら辺も自分で考える必要がある。

読書にしたって小手先のテクニックを覚えるより、まずはじっくりと考えてその理由や背景などに思いを巡らすとともに、自分の思考力を鍛えて読書後も含め新しい発想を生み出すのがWhy型の読書法。

したがって、必ずしも量とスピードは重視せず、途中で立ち止まって考えたり、何度も読み返すこともあるでしょう。この場合に適した本はいわゆる「古典」と呼ばれるような、読み継がれてきた名作が一般的には適当。

プログラミングにしたって何故この技術が流行っているのか?となぜ?を問い続けていくことが自分のスキルにつながる。

「Why型の人にはWhat型とWhy型の区別がつくが、What型の人にはその区別がつかない」ということです。つまり、あなたが周りの人やその考え方を見て、「隣の課の新入社員の発言や仕事のやり方はいつもWhat型だ」とか「今度来た○○課長はいつもWhy型のコメントを返してくる」といったことの「区別」がつくようになれば、それはあなた自身の思考回路がWhy型になってきたことを意味しています。逆の言い方をするとこれがわからないうちは自分自身の思考回路がWhat型である可能性が非常に強いと考えてください。

まだまだ判断がついていないので、意識して観察し良い点は取り入れられるようにする。

Why型思考になるために意外に重要な事項として普段から心がけておくべきこととして「答えがない状態に耐える」、あるいは「慣れる」ということが挙げられるかと思います。

自分は学生時代から答えがないものが嫌いだったので、国語みたいな教科が苦手でした。考えを改めていき、答えがない状態を楽しめるようになっていきたい。

最後に

他の章ではWhy型思考の「使用上の注意」を書いてあり、必ずしもWhy型思考が正しいわけではないことも知っておかなけらばならない。

ただ、必ずWhy型思考は自分を成長させる。私はWhy型思考を持って生きていきたい。